再興感染症と新興感染症

抗生物質で克服出来るかと期待された感染症は克服どころか新興・再興感染症(Emerging and Re-emerging infectious Diseases)として流行する様になっています。新興感染症とはこれまでに知られて無かった感染症の事で、AIDSや病原性大腸菌O-157などは既に世界中に蔓延してしまった代表的な新興感染症といえます。その他エボラ出血熱やレジオネラ症など新興盛染症が現れています。再興感染症というのは、かつて流行していても公衆衛生上は問題となら無い程患者が減っていたにもかかわらず再び流行し始めた感染症の事を指します。結核などはAIDS患者の中で発症したのがきっかけとなって再び流行し始めたと言う事もあります。これらの感染症事情は、何と言っても宿主になる人の動きが世界的になっている事が第一の要因で、日本でも年間2000万人の出入国がある事を考えるとこれらの新興・再興感染症がいつ日本で流行しても不思議ではない状況にあるのです。その他の要因としては貧困、低栄養、不衛生、地球の温暖化、老齢化、人口の都市への集中等が挙げられます。感染症に関しては日本も島国では無いと言う事を肝に銘じておくべきでしょう。
再興感染症
細菌 結核、コレラ、ジフテリア、ペスト、百日咳、サルモネラ症、劇症型A群連鎖球菌感染症、
ウイルス 狂犬病、テング熱、黄熱病、ハンタウイルス肺症候群
寄生虫、原虫
マラリア、住血吸虫症、トキソプラズマ症、エキノコックス症、
新興感染症
1970年代以降に認知された感染症を指す
1976年エボラ出血熱(ザイール)
1976年クリプトスポリジウム症(USA)
1976年レジオネラ症(USA)
1980年D型肝炎(伊)
1980年成人T型細胞白血病(日本)
1981年AIDS(USA)
1982年病原性大腸菌O-157(USA)
1986年牛海綿状脳症(英)
1988年PTサルモネラ症(英)
1989年C型肝炎(USA)
1991年ベネズエラ出血熱(ベネズエラ)
1994年モルビリウイルス(豪)
1997年鳥インフルエンザ(A型H5N1型)
1998年ニパウイルス
2002年SARS(中国)
2004年鳥インフルエンザ(A型H5N1型)
2006年H5N1型(中国、トルコ、韓国)H7(英)
2007年H5(香港) H5N1(中国、日本、ロシア)
2009年インフルエンザ(H7N6型)
2010年鳥インフルエンザ(H5N1型)
2011年鳥インフルエンザ(H5N1型)
2013年(H7N9型)中国

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