西式健康法

戦前戦後を通じて最も大衆的な広がりと知名度をもった健康法といえば西勝造が提唱した西式健康法です。

子供の頃から病弱で、20才まで生きられないと言われ医師にも見放された事から、発起して16才から研究を始め、37才の時に西武健康法の六大法則を完成して、世間に広く受け入れられました。

この六大法則の三番目の法則に「金魚運動」がありますが、これは現在もこの運動機器が広く普及しています。

まず、第一に脊柱を正し内臓機能を高める「平床寝台」。つまり硬い床に寝る事を勤めています。
第二に頚椎を守る為の「硬枕利用」。
第三は胃腸を整える為の金魚運動。
第四は血液循環を高める為の「毛管運動」。
第五は身体の友右の手足の神経や筋肉の状態を整える「合掌合蹠法」。
そして最後に座して背筋を伸ばし「良くなる。能くなる。善くなる」

と念じながら左右に身体をゆすりながら腹を前に突き出す「背腹運動」があります。

また、健康法の四つの基本原則として、第一に皮膚を鍛える事が重要として裸療法と温冷浴を勧めています。
第二に食養として生水の常用、生野菜食、朝食の廃止を唱えています。
第三は四肢の内の足の健康を重視、そして最後はこれらを統括する精神の力を挙げています。

西勝造は医師では無く土木技術者でしたので、当時は医師の側からかなり批判を浴びましたが、政財界の多くの著名人が支持して、西の豊富な医学的知識に裏打ちされた著作により、それらの声を圧倒しました。

戦後も西式健康法は現代医学との対決姿勢を明らかにして、独自の養生法を提唱しつづけて、更にその理論を継承した後継者たちが西医学研究所と診療所を開き現在まで続いています。

鶴巻温泉治療院