筋肉の萎縮

筋肉の萎縮というのは、平たく言えば筋肉がやせ細ることです。

しかし、萎縮には元通りになるものとならないものがあります。

つまり、萎縮は筋線維の萎縮と筋線維数の減少があるからです。

筋線維の萎縮であれば筋肉に負荷をかければ元通りになりますが、例えば老化する中で起こる筋線維数の減少は元には戻りません。

これは筋細胞の構造を支える細胞骨格や収縮装置の崩壊や再構築ができなくなる為に起こります。

また、筋萎縮の病態としては崩壊だけでなく、変性、壊死へと進む事が分かっています。

これらの細胞の萎縮や数の減少は、角度を変えてみれば細胞を構成する蛋白質が分解してしまう為といえます。

実はなぜ筋肉の細胞内の蛋白質が分解してしまうか完全には解明されていませんが手がかりはあります。

その一つは筋小胞体です。例えば、ギプス等で運動できない状態になると、神経からの伝達に関与している筋小胞体でのカルシウムの取り込みが減少する為、細胞内のカルシウム濃度が高くなると蛋白質分解酵素の活性が高まるのです。

また、筋細胞内のリソソーム(細胞小器官)は細胞内の不用物処理器官として働いていますが、除神経や腱切除やギプスで筋肉の活動が止まるとこのリソソームの中にある蛋白質分解酵素であるカテプシンが増加する事がわかっています。

ですから筋萎縮は身体のシステムである使わない物は必要無いという廃用の原理に基づいているのです。

萎縮を遅らせるには、筋肉の収縮運動をしっかりやる以外に方法はありません。