女性に多い自己免疫疾患

難病に指定される事の多い自己免疫疾患は、クローン病等の例外はありますが圧倒的に女性に多い疾患です。

免疫細胞のT細胞カ榊経系を異物だとみなせば多発性硬化症や重症筋無力症に、皮膚や臓器を異物とみなせば全身性エリテマトーデスや強皮症、関節に対しては慢性関節リウマチとなります。

これらの自己免疫疾患は思春期以降に発症したり、妊娠によって症状が軽快したり重くなったりする所から、ホルモンとの関係が大きいと言う事が分かっています。

しかしイコール、エストロゲンの影響と言う事では無さそうです。

マウスの実験では男性ホルモンのテストステロンが1型糖尿病(インスリン分泌細胞への自己免疫疾患)を予防する事や症状を抑える事が分かっていて、このテストステロンが自己免疫疾患を抑えているのではないかと考えられるのです。

また、別の理由として染色体に問題があるのだと言う説があります。女性はX染色体を2本持ちますが、発生の過程ではそのどちらかが不活化されます。

そうでないと、合成される蛋白質が2倍になってしまうからです。

T細胞もどちらかのX染色体で作られれば良く、余計なX染色体で作られたT細胞は排除されなければなりません。

多分それらは胸腺で分別される筈です。しかしそれが何かの不都合で体に出てしまった為に、自分の組織に対して攻撃をし始めるという訳です。

いずれにしても抗原を処理する制御遺伝子に狂いが生じている事は間違いないようで、その解明が待たれます。