インフルエンザの薬

ウイルスに効く薬は無いので、これまでインフルエンザその物を治す薬はありませんでした。しかし最近になってウイルスその物に直接働きかける薬がいくつか出来ています。

そのひとつのアマンタジンはウイルスが粘膜に吸着した時点でウイルスの蛋白に作用して膜融合を阻害すると見られています。アマンタジンはそもそもパーキンソン病の薬として使われていた物ですが、日本では98年末にようやく認可され、99年から実際にインフルエンザに使われる様になったものです。

ウイルスのM2を蛋白を阻害してウイルスが脱殻抑制し、粒子を構成出来無くなる為です。副作用が中枢神経性の症状を中心に、多岐に渡る事と、A型のインフルエンザにしか効か無い事、耐性が出来やすい事等の問題点があります。

健康な人や子供には原則として使われず、ワクチン接種が出来ない場合等のワクチンの補完的な物として使用されています。

もうひとつのノイラミニダーゼ阻害剤は、ウイルス表面の糖蛋白の活性を阻害する物で「タミフル」「リレンザ」「イナビル」と現在の主流薬です。

A型にもB型のインフルエンザにも有効です。アマンタジンの様に中枢神経系に移行せず大きな副作用はありませんが、タミフルには一部の患者さんには副作用の報告もあります。

次世代薬としてはRNAポリメラーゼ阻害薬があります。細胞内のRNAが遺伝子合成をする複製を阻害します。

鶴巻温泉治療院