風邪は夜に制すべし

風邪の潜伏期間は短いので、うつったかなと思った翌日には風邪症状が出ると言う事もあります。

しかし、大抵は朝起きた時に何とも無ければ、その日中はあまり風邪の症状は出無いものです。と言うのも、風邪は夜ひく事が多いからです。

風邪のウイルスや菌は鼻や喉等の上気道の粘膜に感染すると、その場所で急激に増殖し炎症を起します。腫脹や疼痛等の症状もその感染部位から始まる事が多いのです。

しかし日中は飲食やおしゃべりの為口中の唾液も多く、粘膜に定着する間もなく胃へと送られます。

しかし夜になるとその条件が崩れます。副交感神経が優位になるので消化活動は高まりますが、唾液の分泌は減り、口中は乾燥状態になります。

また嚥下は物理的に菌やウイルスを洗い流すだけで無く、嚥下運動そのものによって上気道全体を刺激し、咽頭や口蓋、舌等の扁桃からなっているワルダイエル咽頭輪という免疫組織を剌激して免疫力を高めています。

睡眠中は嚥下そのものが起こりませんから、上気道の免疫力も低下しているのです。

また眠っていると口呼吸になりやすく、そうなれば口、喉の粘膜は更に乾燥します。全く風邪に対して無防備な状態となるのです。

風邪の流行る時期、夜中に目覚めたらカフェインの入って無い番茶等を一ロ飲むのも風邪予防になるでしょう。

鶴巻温泉治療院