味覚障害

コロナウイルスに感染すると味覚障害になる事が一部の患者さんから起きている事は皆さんご存じですが、食べ物の味が分から無いと言った味覚の異常を訴える人が増えている様です。

その原因として亜鉛の摂取不足が問題になっています。味覚は口腔内に取り入れられた化学物質が味蕾の中にある味細胞を刺激して発現します。

この味細胞は新生を繰り返す細胞で、その細胞交代する時にガスチンという酵素が必要になってきます。

この酵素は耳下腺から分泌され、亜鉛を含むのが特徴です。亜鉛は人体中に2.5g含まれ、DNAとRNAの合成に不可欠で、細胞分裂に重要なミネラルですが、その血中亜鉛レベルが低下すると味細胞の病的変化が生じ味覚機能が障害されるのです。

その障害はガスチン量が正常者の5分の1に減少すると表れ、その患者に亜鉛を投与すると味蕾形態も正常化して、味覚障害も無くなります。

味覚障害を原因別に見ると食物からの亜鉛摂取不足による食事性欠乏性が約30%、投与されている薬が体内の亜鉛を取り込んで味細胞の再生を妨げる薬の副作用が約25%、胃腸の手術や肝炎、ネフローゼ糖尿病などの疾患による亜鉛欠乏症が約15%の順に多く、亜鉛不足が患者の約70%を占めます。

亜鉛不足に陥らない為には、動物性食品、ナッツ類、豆科野菜等を毎日の食事から摂取する事です。

またリン酸塩やフィチン酸と言った食品添加物が入っている加工食品は亜鉛の体内吸収を阻害するので注意が必要です

鶴巻温泉治療院