子供のうつ病

アメリカ精神医学会の診断基準 (DS-Ⅳ)ではうつ病の症状として9項目挙げています。

抑うつ気分、興味・喜びの減退、食欲障害、睡眠害、焦燥感あるいは行動制止、易疲労感・気力減退、無価値観・罪責感、集中困難・決断困難、自殺観念で、このうち5項目以上あればうつ病としています。

この診断基準は子供にも適応する事が主流になっています。

しかし子供の場合、抑うつ的な状態や気分を言語的に表現する事が難しく、表情、態度、行動、身体症状等で表す事が多くなります。

時期によってその現れる形が違います。幼児期では遊びが単調、気が小さい、食欲不振や睡眠障害等が現れます。

学童期では、かんしゃくを起こしやすく、創造的な遊びが苦手で、友人も少ない傾向があります。

また夜尿症、爪噛み、性器いじり等のクセがみられます。

思春期では自殺について ほのめかしたり、物事に強く執着する、気分が変動しやすく、頭痛や腹痛等の身体症状をしきりに訴えます。

ただ、精神的に健康な子供でも抑うつ的になる事もありますから、これらの症状が必ずしもうつ病とは言えません。

思春期前までは男子が多く男女差が2対1ですが、それ以降は男女差はありません。

ほとんどのうつ病の原因は親子関係、対人関係等の心理的な要因や心的外傷(PTSD)等が挙げられます。

また、精神分裂病や抑うつ神経症による感情障害もうつ病に類似していますので素人判断せず、専門の児童精神科を受診する事が必要です。

鶴巻温泉治療院