内観法と内観療法

内観とは吉本伊信(1916~1988年)が考え出した自己探求のやり方です。

内観には教育的な自己啓発と心の病を治す心理療法の両面があり、それぞれ内観法と内観療法と言います。

元々吉本自身、若い時から浄土真宗に傾倒し、厳しい修行(身調べ)の経験の中で阿弥陀仏によって生かされているという、深い宗数的な歓喜の体験をしています。

その体験(身調べ)は他力本願の浄土真宗では異端としているそうですが、自分の使命として多くの人にも同様の体験が出来ないものかと言う事から内観という方法が考え出されたのです。

それが心の病のある人達にも大変効果がある事が分かって来て、次第に心理療法の一つ、内観療法として認められる様になったのです。

内観のやり方は、基本的には過去の自分の歴史をたどり洞察して、新たな自己を発見する事が目的になります。

その中心になる発見は、愛されている自分、自己中心的な自分、そして問題や症状の原因になった事等です。

内観療法では、その人が今まで関わりのある人間関係の中から、人から世話になった事、人にしてあげた事、人に迷惑をかけた事の3点の具体的な事実を過去から現在まで年代を区切りながら詳細にたどっていきます。

過去から現在までの自分の歴史の中で「自分がいかに多くの人々の協力や愛情によって成長して来たかが自覚され、自分が不幸であると言う感情から解放され、高慢な気持ちが消え、感謝の気持が湧き、他者への奉仕の気持ちが生まれて来る」様に促していきます。