転移と逆転移

転移と逆転移は簡単に言えば精神分析や心理療法のカウンセリングの中で起こる患者さんと先生との間に相互無意識に生まれる投影という現象です。

例えば、先生に対し患者さんが父親や母親に対する思いを転移したり、先生が異性である場合には、先生に対して恋愛性の転移が生じたりします。

逆に、先生自身の患者さんへの転移も同じ様に起こる事があり、それを逆転移と呼んでいます。その場合、患者さんに対して愛憎の感情か湧き起こり、それに振り回されてしまう事も起こります。

この転移と逆転移は精神分析では先生と患者さんとの関わりの中で、その心の問題に触れる事によって起こり、その転移をどれだけ分析出来るかが改善の成否であると言われています。

また心理療法特にユング派では、転移や逆転移は必ずしも起こる必要は無いと考えられています。

最も必要なのはラポールであるとしています。このラポールとは情緒的な疎通性、平たく言えば共感や信頼性です。

このラポール(情緒的疎通性)が生まれ無いとしたら、両者が共有する象徴が無いとか、一方かあるいは双方が疑いを持ったり、先生側の想像力が無い為だとしています。

その時に転移や逆転移が生じるとしています。我々の仕事上でも先生に対して患者さんの中で無意識に何かを投影するケースかあり、先生の役割としてそれを客観的にかつ理性的に対応する事が重要な訳です。