血管性痴呆とアルツハイマー型認知症

従来、日本ではアルツハイマー型痴呆症より脳血管性痴呆症(最近は血管性痴呆症と呼ばれる)の方が多いと言われてきました。

しかし、最近の統計では血管性痴呆症が多いというものとほぼ同数だとするものが増えてきました。

痴呆の原因は遺伝性が明らかなのは家族性アルツハイマー型痴呆症ですが、それ以外にも痴呆患者の血縁者に痴呆が高率に出現する事があります。

これはまだ発見されていない遺伝的因子があるのかもしれません。また後天的な素因である環境や生活習慣等の因子による可能性も指摘されています。

特に喫煙や生活習慣病等はもちろんのこと、それ以外の因子の研究も進んでいます。

また、若い頃からわがまま、頑固、短気、感情不安定、非社交的、消極的な人が痴呆症になりやすい性格因子として上げられています。

中年期以降、仕事一筋、趣味が少ない、社会参加に消極的、対人関係が苦手な人等も痴呆症になりやすいという統計があります。

もう一つ見逃せないのは頭部に外傷を受けた事がある人に高率にアルツハイマー型痴呆症が出現する事です。

ところで、アルツハイマー型痴呆症と血管性痴呆症を合わせると痴呆患者の90%になりますが、両者の痴呆症の初期症状はかなり違います。

血管性痴呆症では、不眠、抑うつ感、不定愁訴、まだら痴呆、感情不安定等がおこります。

アルツハイマー型痴呆症では、多幸感、明るい表情や態度、早期から人格の崩壊があり、見当識障害、全般的痴呆が起こります。

また、アルツハイマー型痴呆症では65才以上の女性に多く発症し、血管性痴呆症では50~60才の男性に多く発症して階段状に進行していきます。