森田療法

森田正馬(まさたけ)の森田療法は、19世紀から20世紀に日本の社会が激しく変化して、日本の伝統的価値観が大きく揺らいだ「不安の時代」の中から生まれています。

森田自身も20歳の時に不安発作を体験し、それから24歳で帝大医学部に入学するのですが、ずっと神経衰弱に悩まされていて、それを独自の方法で克服していきました。

そうした自己の問題もあり精神医学の道を歩み始めて、1919年に出版して森田療法が完成したのです。

不安や対人恐怖や強迫観念等の神経質症状に対する森田療法は独創性があり、本人は否定していますがその独創性の根底には老荘思想や仏教や東洋的な死生観があると指摘されています。

現代も「不安の時代」と言え、今でも世界的に広く注目されている療法です。簡単に言えば、自己を拠り所にして、有るがままの自分を認める為の技法と言えます。

森田自身が言っている様に「我々の身体および精神の活動は自然の現象である。人為によって左右する事は出来ない」だからこそ自然に逆らわない、有るがままの生き方を自己を拠り所にして受け入れる事が必要だとしています。

不安や恐怖から逃げようとするので無く、それとしっかり対峙する事を勧めています。

不安や恐怖心は丁度人の影の様に逃げれば逃げるほど追っかけてくる。立ち止まってじっと影を見続ける事で、次第に「煩悶期」から「煩悶解脱期」そして回復して行く「退屈期」に移行するとしています。

厳密な森田療法は入院療法ですが、現在は外来で森田療法を行ったり、カウンセリグのやり方にとり入れられたりしています。