嚥下障害のリハビリ

嚥下は口、喉、食道を経由して胃までの一連の運動でなされ、極短時間に行われます。

脳卒中による嚥下障害は左右大脳の両側損傷によって、喉が麻痺する(仮性球麻痺)事で起こります。

この障害では喉の神経が麻痺しているので、食べ物が上手く飲み込めずにつかえてしまったり、流動物が誤って気管の方へ入ってむせたり、飲み込んだと思った食べ物が鼻の方に戻って来たりします。

又よだれがいつも口から垂れていると言った事が起こります。

重症の仮性球麻痺の場合は、食べ物がむせて肺に入り込み肺炎を起こす事を防ぐ為に鼻腔チューブを使用したり、お腹から胃に直接チューブを通す胃瘻手術をする事もあります。

中等度の仮性球麻痺では、固形物はむせる事が少なくなり、栄養補給は出来ますが、流動物にはむせやすい為水分不足で脱水となる事があります。

このような場合は寒天やゼリーや市販の食品増粘剤を利用して、半流動物状にすればむせるのを防ぐ事ができます。

嚥下障害が軽ければ、専門の訓練士と相談しながら嘸下のリハビリをすればよいのですが、患者本人が「口から食べたい」という欲求とリハビリに費やす時間と労力が必要なのです。

リハビリの最初は食べ物を用いず、むせずに唾を飲み込む事から始めます。

次には少量の固形物、次に半流動物、そして液体と段階を追って行いますが、リハビリは必ず医師か訓練士が吸引装置を常に準備して行います。

鶴巻温泉治療院