女性に多いアルツハイマー病

アルツハイマー病は痴呆を引き起こす脳の変性疾患ですが、その危険因子には年齢・性別・遺伝的素因があり、それらが環境因子と複雑に絡んできます。

高齢になるに連れ発症率も高くなり、アメリカの統計ですが65歳では4~6%、75歳では15~20%、85歳では30~45%にもなります。

家族性アルツハイマー病では女性は同年齢の男性よりも高いリスクを持ち、しかも早く発症します。

第19染色体にあるアポリポ蛋白質E(アポE)遺伝子にはアポE2、アポE3・アポE4という3種の型があって、アルツハイマー病の平均発病時期はいくつアポE4のコピーを持っているかに関係しています。

アポE4遺伝子を2つ持っている人は1つも持って居ない人に比べて20年も早く発症すると言います。

ところが最近の研究によると、このアポE4遺伝子を受け継いだ場合の効果は男女によって異なり、男性では2つのアポE4遺伝子を持つとアルツハイマー病になるリスクが一番高く、1つだけでは持っても持た無くてもリスクは少なくなります。

しかし女性では1つ持つだけでも2つ待ったのと同様な早期発症の結果になるのです。

まだアポE4遺伝子と性別がどの様に関係するか明らかになっていませんが、解明されれば発症を遅らせる事も可能になるでしょう。

また、エストロゲン補充療法を受けていた人達はアルツハイマー病の発病リスクがかなり減少していることが報告されており、持続性は無いものの一定の効果が確認されています。

鶴巻温泉治療院