味覚障害と亜鉛

味は味蕾(みらい)で感知されて味神経を介して大脳に伝えられます。

ですから、その経路に何らかの障害がおきれば味がわからなくなってしまいます。

味覚障害のもっとも多い原因は亜鉛不足によるもので、次ぎは薬剤の副作用ですがこれも体内の亜鉛を薬が吸収してしまうからです。

亜鉛不足が味覚障害を起こすのは味細胞の特徴と関係があります。

味蕾のある味細胞は大変新陳代謝が激しい細胞なのです。

この様な細胞は新生細胞に必要な蛋白質合成が盛んに行われているので、その合成に必要な酵素が充分に供給されなければ合成は上手く行きません。

この酵素には亜鉛が必要です。その為、亜鉛が欠乏すると、味細胞の様な蛋白質合成の盛んな細胞が真っ先にやられてしまうのです。

亜鉛は身体の微量金属元素の中で鉄に次いで多い金属です。

成人男子で約2gあり、50%は血液中に、骨や皮膚に25%、その他は、膵臓、眼、男性性器や精子中に見出されます。

膵臓に亜鉛があるのはインシュリンの構造の一部であるからです。

ですから糖尿病患者は亜鉛不足に陥りやすいのです。現在までに100種類以上に昇る亜鉛酵素や亜鉛蛋白質が発見されているように、身体にとって非常に重要な微量金属元素と言えます。

特に中高年者は亜鉛不足に陥り易いといわれています。

インシュリンを大量に必要とする食生活や亜鉛を尿で流してしまうアルコール。

また、複数の薬剤服用、冷凍野菜や加工食品のポリリン酸の様に亜鉛と結合しやすい添加物等も亜鉛不足を加速させているのです。