腸は神経の網タイツを履いている

臍下丹田とは、生命の元気が宿っているとも言いますが、この位置は、腸がある所です。

この腸は、不思議な事に脳死状態になっても働き続けてくれるのです。

これを「腸の自動能」といいますが、腸は食べ物の吸収ばかりでなく、その化学成分を認識して、肺臓、肝臓、胆のうなどに指令を出したり、食べ物を肛門に向かって移動させる為に蠕動運動を起させたりしているのです。

この腸壁の粘膜や筋の層の中には神経線維が縦横に張り巡らされていて、まるで網タイツの様であると形容している専門家がいるほどです。

その神経線絡の結び目には神経細胞があり、腸全体では億単位に昇るとも言われています。

この数は脳には遠く及びませんが脊髄全体の数を凌ぐ程あるのです。

正に腸は「小さな脳」と言われる事もうなずけます。神経系の進化という面からヒドラのように脳の無い生物は、神経細胞は腸の回りに散在しています。

ヒルやミミズに進化すると、腸の始まり(食道)の回りに、神経節が現れます。この神経節が次第に追加され、上に行ったのが脳であるとも説明出来ますし、丹田気が宿る所です。

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