遺伝子と蛋白質

ヒトの体は蛋白質や脂質、糖質、無機質からできていますが、中心は蛋白質です。

体を形づくるのも蛋白質なら、体内で化学反応を起こしている膨大な酵素も蛋白質です。酵素は消化、エネルギー製造、神経や免疫の働きに必要な生命現象の担い手といえます。

ですから途中どの酵素が欠けても生命活動がスムーズに行きません。また細胞自身が複製、分裂する時にも蛋白質が必要です。

その生命の基礎である蛋白質は1万種類以上もあるといわれていますが、それを作っているのは僅か20種類のアミノ酸です。

1つの蛋白質はこのアミノ酸がどんな順番でいくつ繋がっているかによって違うのです。

遺伝子は体の設計図だというのも、適当な時期に適当な量の適当な蛋白質を作る指令を持っているという意味です。

DNAは3コの塩基を使って1つのアミノ酸を作りますが、ひとつの遺伝子はそのアミノ酸の並び方が書かれいるというわけです。

DNAの塩基配列が分かったという事は、この蛋白質の作られ方が分かるようになったという事で、生物間の本質的な違いや病気の原因など、生命現象が解明される基礎を手に入れたという事なのです。

【必須アミノ酸】
20種類のアミノ酸は細菌から哺乳類まで共通。ただし人では12種類のアミノ酸を合成できますが、8種類は合成できません。
それが必須アミノ酸と言われるものです。
必須アミノ酸は動物の種類や年齢によって違いがあり、例えば大人のラットの必須アミノ酸は10種類です。
必須アミノ酸はどの動物も体外から摂取しなければなりません。
しかし微生物や植物は20種類すべてのアミノ酸を合成できます。
結局動物は植物がなければ生きていけないのです。

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