脂肪の蓄積は赤信号

肥満には内臓脂肪型と皮下脂肪型がありますが、日本人は遺伝的に内臓脂肪型が多く、その内臓脂肪が糖尿病の危険因子なります。

脂肪細胞は内分泌細胞で、様々なホルモン(生理活性物質アディポサイトカインと総称)を分泌している事が分かってきました。

標準体重の正常な状態にある脂肪細胞は必要に応じて適切にホルモンを放出しますが、内臓脂肪が肥大、蓄積したBMI25以上の状態になると過剰に放出されたり、逆に放出されなくなるホルモンがあるのです。

蓄積された脂肪細胞からは、TNFα(腫瘍壊死因子a)が過剰に分泌されています。その作用は筋肉の糖の取り込みを促すインスリンの働きを抑え、インスリン抵抗性が増して、糖尿病の発現に関連する事が分かっています。逆に放出され無くなるホルモンにアディポネクチンがあります。

脂肪細胞から分泌されるのですが、脂肪が肥大、蓄積されるとその分泌量が少なくなるのです。このホルモンをインスリン抵抗性の高いマウスに与えると抵抗性が改善されるのです。標準体重の人の血中からはアディポネクチンが極めて濃度が高いのです。

また皮下脂肪が増えても変化しないのですが、内臓脂肪が増えると低下し、糖尿病患者を調べると低下している事が分かりました。

日本人の65%は太ってくると血中のアディポネクチンが低下する遺伝素因を持っているとされています。

内臓脂肪が蓄積される陽な食習慣は糖尿病を抑制するアディポネクチンが減少し、インスリンの抵抗性をもたらすTNFαの分泌を増やすのです。

過食と運度不足の為に脂肪細胞のバランスが崩れた結果が肥満からなる糖尿病につながるのです。内臓脂肪は運動すれば燃焼されやすい脂肪ですから、とにかく脂肪を蓄積させない事です。

鶴巻温泉治療院