結核は現在も地球規模で蔓延しており、年間800万人以上の患者が発生し、そのうち200万人が死亡しています。また、今後10年間で3000万人以上が結核で死亡すると予測されています。主な原因としては、開発途上国における人口急増とエイズの流行があり、栄養不良により免疫力の低下した人々が増加しています。WHOは1993年に「世界結核緊急事態宣言」を行い、結核対策の強化を訴えました。
日本では、明治から昭和までの数十年間に渡り結核の流行が続き、1950年頃までは死亡原因の第1位を占めていました。しかし、戦後の栄養状態の改善と化学療法の普及により、患者数は減少しました。しかし、80年代以降は高齢者の患者が増える傾向にあります。これは、若い時に感染し発病に至らなかった場合でも、結核菌が潜伏感染状態で長期間体内に存在し、体力が低下した高齢期に発病するためです。
WHOは開発途上国における結核対策として「短期化学療法による直接監視下医療(DOTS)」を推進しています。これは、医療従事者の監視下で患者が薬を服用することを確認する医療方法です。患者に薬を渡してしまうと、勝手に服用を中止してしまい、薬剤耐性菌を増やしてしまう可能性があるため、耐性菌の拡大を防ぐために重要な課題となっています。
お電話ありがとうございます、
鶴巻温泉治療院でございます。