がんを分子レベルでみると、複数の遺伝子の変異が体細胞に起こり、その結果として細胞の増殖制御が効か無くなる遺伝子疾患、という事ができます。
その遺伝子の中でもp53が注目されています。このp53は1979年にDNA腫瘍ウィルスの蛋白質と結舎する細胞内蛋白質として発見されました
80年代には人のがん細胞にp53遺伝子がある17番染色体短腕が高頻度で欠落している事が見つかりました。
更に、その後がん細胞を増殖させるp53遺伝子は変異していて、正常型は逆に細胞増殖を抑制する機能がある事も分かったのです。
最近、このp53遺伝子が転写制御因子として多くの標的遺伝子の発現制御を行っている事が明らかにされています。
更に、この異常によりがんの悪性度、抗がん剤、放射線療法抵抗性、転移、血管新生結にも関わっている可能性があると見られてきました。
分子レベルでがんの予後が分かり、変異が高頻度のがんは悪く、放射線や化学療法に対する効き目が低く、変異の少ないがんは逆に効果が高い事が明らかになりました。
がんの診断や遺伝子療法の分野でこのp53伝子の更なる解明により、飛躍的な発展の可能性が出てきています。
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