人間の脳は、生後の環境や学習等様々な外的因子により脳神経のネットワークが組み変わり、次第に変化していきます。
コンピュータのようにメモリーが最初から固定されたものではなく、配線が次々と増えてネットワークが複雑化していく柔軟性があり、粘土の様に自由に変化することを可塑性があると言います。
一つ々神経細胞は互いにシナプスで接合していますが、結合しているのでは無く、1万分の2~3ミリの間隙を隔てて神経伝達物質のやり取りを行い、情報を伝達しています。
ある神経細胞が壊れて死んでも隣の細胞に影響は及ばず、脳全体の機能が失われる事はありません。
脳神経が傷ついて運動機能が障害されても、リハビリを根気良く行えば機能が回復することはよく知られています。
これは失われた脳細胞とは別の部分が代わりに働く様になった物で、若い時は可塑性は強く、歳を取ると弱くなってきまず。
神経細胞が死んでも、隣の神経細胞の軸索部分から新たに神経線維が発芽して新しいネットワークが形成され、機能が回復します。
この発芽現象は神経細胞が死滅しただけでなく、常時ネットワークの組み換え時に行われています。
意欲を持って脳を使えば、この可塑性は十分発揮されますが、逆に使われずにネットワークを形成出来なかった神経細胞は、アポトーシスによって死滅・消失していきます。
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