お腹に水が溜まる原因には、血漿膠質浸透圧の低下、門脈圧あるいは肝静脈の亢進、Naや水分の蓄積、リンパ液の流出障害、抗利尿ホルモンの増加、炎症性・腫瘍性腹膜疾患等が考えられます。
主な疾患としては肝硬変に代表される肝臓の疾患、ネフローゼ症候群等の腎疾患、急性膵炎等の膵疾患、鬱血性心不全や癌性腹膜炎等の腹膜疾患等で、栄養障害でも起こります。
腹水には漏出性と溶出性があり、肝臓や腎臓等の疾患では血管から漏出性の透明又は淡黄色の液が出て、癌性の腹膜炎では溶出性の血や膿の混じった混濁した液になります。
腹水が軽度の時には自覚症状も少ない為、確認する事が困難です。
腹腔には100ml以下の腹水が生理的に存在していますが、触診や打診で確認できる量としては1000ml以上ないと分からないからです。
ただ、腹水の量が増加してくると腹部の膨満感や下肢や足背に浮腫が出たり、更に歩行困難や呼吸困難が起こります。
打診では患者さんの側腹部の一方に手を当てて、他方の側腹部を指先で叩くと反対側の手に波動を触知する事が出来ます。
腹水が溜まる時には、かなり重篤な症状があり、その疾患との関連で起こる症状や尿量や体重の推移にも注意が必要です。
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