アテローム性(粥状)の動脈硬化は、コレステロールがヘドロの様に血管壁にこびりついて血管を詰まらせるのではありません。
これまで分かっているのは、LDLコレステロールが血管の内膜に潜り込んで酸化し、泡沫細胞となってプラーク(塊)を作るという事です。
それが破れると凝血塊を作り心筋梗塞や脳梗塞等を引き起こします。動脈硬化が怖いのはこうした突然の発作が命取りになったり後遺症を残してしまうからです。
しかし、プラークは大きくなってもそれ自体が血管を塞いでしまって血流を止めてしまうのは15%位なもので、実際はプラークが破れた為凝血塊ができて梗塞を起こす事がほとんどなのです。
血管の弾力が無くなったり、(血管を塞がない様な)プラークができている、つまり動脈硬化というだけでは大きなトラブルは起こら無いと考えられるのです。
ではプラークを破裂させるのは何かという問題です。
分かって来たのは、プラークを破裂させるのは“炎症”なのです。
プラークを作っている泡沫細胞は炎症物質を作りますが、それが結合組織を損傷してプラークを覆っているキャップに亀裂を作ったり破ってしまいます。
しかも泡沫細胞は凝血因子も作るので破れた部分に凝血塊を作るという分けです。
炎症は何もその血管のプラーク部分で起こるだけで無く、体の他の場所で起こっていても血液中に溢れた炎症に加わる成分が飛び火する事もあるので、プラークの破裂に一役買う事があるのです。
つまり感染症も動脈硬化を危険に晒すという事がいえます。
糖尿病は血液の糖がLDLの炎症性を高めると考えられ、タバコも活性酸素を作り出してLDLを酸化させる事で血管に炎症を起こさせる可能性が大きいのです。
HDLは余分なコレステロールを肝臓に運ぶだけで無く、抗酸化物質を運んで酸化脂質を減らしている可能性もあり、やっぱり善玉コレステロールだといえます。
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