アルツハイマー病と偏食

アルツハイマー病は複数の原因遺伝子が発見されていて、遺伝的素因が大きい病気である事は間違いないといえます。

特に遅発型の遺伝的な素因としてはアポリポ蛋白E-4の遺伝子を持つ人は発症率が高いのです。

しかしE-4の遺伝子を保有していても発症する率が低い地域や商い地域があったりするので、遺伝的素因の他に環境による影響が大きいとみなさざるを得ません。

その環境の一つが食事です。疫学的調査によると、アルツハイマー病群では高い割合で偏食が見られています。

「肉好き・魚と野菜嫌い」、「アルコール・甘い物・甘味飲料等の多飲」が特徴的で、魚や牛乳、野菜、キノコ類、海藻類等の摂取が少なかったのです。

栄養素では蛋白質や各種ビタミン、ミネラルの摂取が発症していない人に比べて少ないと言う結果が出ています。

更により大きい要因として考えられるのは不飽和脂肪酸、中でもω3の系列(αリノレン酸系列)の脂肪酸の影響です。

E-4遺伝子を持っていてもω6(リノール酸系列)の脂肪酸に比べω3をしっかり摂っている人はそうでない人に比べて発症するまでに20年の違いが認められています。

またE-4遺伝子を持っていなくてもアルツハイマー病になる事があるのですが、その人たちはω3系列の脂肪酸が不足すると共に、ビタミンB群、ビタミンC、カロチン、ミネラルの摂り方が少なかったのです。

つまり運悪くE-4遺伝子を持っていても、魚や野菜を充分に摂る事で、アルツハイマー病の発症は免れる事が出来るかもしれないのです。

その意味でも後発性のアルツハイマー病は生活習慣病と言えるのかもしれません。

ω3系列の脂肪酸が豊富な食べ物エゴマ油、シソ油、魚類、海藻類、野菜(特に冬野菜)等があります。

鶴巻温泉治療院