正常な状態では、毛細血管から組織に染み出した血漿は、静脈側の毛細血管やリンパ管に回収されます。
その組織旅が回収されずに組織間に溜まったままになったのがむくみ=浮腫です。
足を指で押して跡が付く程度の浮腫でも2~3リットルの水が溜まっていると言われますから、当然体重も2~3kgは増えています。
原因としてはリンパ管に組織間液が回収されない場合と、毛細血管内の水圧が異常になってリンパ管への回収が間に合わ無かったり血管系に回収される量が減る場合とがあります。
心不全による浮腫は静脈血を上手く心臓に運ぶ事が出来ない為で、上昇圧が必要な下腿がむくみます。
長時間座っていて下肢がむくむのは、下肢の骨格筋がポンプ作用として働か無い為、静脈血が滞って組織間液を回収運搬出来無くなる為です。
また血漿蛋白のアルブミン濃度も水分の浸透圧を決めていて、アルブミンが減ると組織間液を回収出来ないで浮腫になります。
ネフローゼでアルプミンが失われたり、アルブミンを作る肝臓が故障すると当然浮腫が生じます。
腎性の浮腫では両方の瞼の浮腫、肝硬変等では下肢の浮腫と腹水が特徴です。
浮腫なのかどうかは脛骨の様な骨に接した皮膚を指で押しますが、症状が軽い場合は分かりにくいので1分間程押し続ける事も必要です。
また痩せた人や高齢者では膝の後ろ側の皮膚をつまんで指の跡が残るかどうかで調べます。
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