サルコペニア

高齢社会のキーワードに“サルコペニア”があります。サルコペニアとは筋力減少症という意味で、加齢に伴って骨格筋の量が減少したり、筋力が低下する現象の事です。

廃用性の筋萎縮は老齢に限りませんが、サルコペニアは老化に伴う筋肉減少を指します。

高齢になると筋線維数の減少と筋線維の細りが同時に起こり、筋肉の減少率は平均で1年間l%に達するとみられています。

また人の基礎代謝は加齢によって減っていきますが、これは基礎代謝の中で40%を占める筋肉が減少するためです。

また筋肉が少なくなると酸素を取り入れる量も少なくなり、疲れやすくなります。

しかも筋肉が少ない為に蛋白質の合成そのものが低下して行くという悪循環に陥っていきます。

特に筋力の低下は下腿三頭筋、大腿四頭筋、腸腰筋等に著しく、転びやすくなったり早く歩けなくなります。高齢者の歩く速さは健康度にも関係し、歩く速さが遅い人は速い人に比べて10年後の死亡率が6倍にもなるといいます。

つまり筋肉量は生命を左右するともいえるわけで、高齢者は運動不足に気をつけるだけでなく、積極的に筋肉量を増やすよう努力する事が大切なのです。

高齢者でもトレーニングによって筋肉量は増えるという事も分かってきて、安全に気を付けながらレジスタンス運動で筋力を付ける事が勧められます。

鶴巻温泉治療院