脳は神経細胞とその間を埋めるグリア細胞でできていて、その中をみっしりと毛細血管が走っています。
グリアとは膠(にかわ)の意味で、これまでグリア細胞は神経細胞の間を埋める充填材、せいぜい神経に栄養を与えていると言う位にしか考えられていませんでした。
ところがこのグリア細胞にも神経細胞に、ある神経伝達物質の受容体がある事が分かり、その働きもこれまで考えられていたよりも複雑で重要だという事が分かってきたのです。
神経細胞もグリア細胞も発生の時には神経幹細胞から分かれますが、グリア細胞の数は神経細胞の10倍にもなります。
そのグリア細胞は神経細胞に栄養を与えるだけで無く、成長因子を出して、神経から伸びるシナプスを誘導する働きをしたり、神経細胞がダメージを受けた時に修復する働きがある事も確認されています。
つまり神経細胞とグリア細胞は相互に作用を与え、与えられという関係にあるらしいのです。
また脳の中の毛細血管は他の体の血管と違って物質の透過が厳密に管理されてる血液脳関門システムを持っていて、それは毛細血管の内皮細胞によります。
その内皮細胞の外側にグリア細胞が伸びていて、血液脳関門システムにグリア細胞が何らかの働きをしているのではないかと考えられているのです。
また虚血状態等のように脳にストレスがかかるとグリア細胞はストレス蛋白を作り、更に神経細胞を維持する様な活性因子を作る事がネズミの実験でも確認されています。
この様な働きがもっと詳しく分かれば、痴呆の改善も一段と進む事でしょう。
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