男らしさや女らしさは、文化や育った環境によって影響を受けますが、胎児期の脳の分化と言う事が「らしさ」をもたらす事も分かってきました。
Y染色体上にはSRYという性決定遺伝子が乗っていて、生殖腺原基に働き精巣が出来、精巣から分泌された男性ホルモンのテストステロンによって男性の器官が出来て行くのです。
しかし、元々胎児の脳は、母親の体内で女性ホルモンに潰かっています。
男の脳になるには生殖器官と同様に胎児の初期(受胎後15から24週)に胎児自身が出す大量の男性ホルモンのシャワーを浴びる事によって男の脳になると考えられています。
ですからこの時期に脳が男性ホルモンをどれだけ浴びるかが重要なのです。
一旦男性化した脳は後で女性ホルモンを浴びても女性化する事はありません。
又この時期に女性化した脳は、後で大量の男性ホルモンにさらされても男性化する事はありません。
猿を使った実験では妊娠中の母猿に男性ホルモンを注射すると母猿から産まれた雌猿の遊びのパターンが雄型になりました。
人の場合でも副腎過形成症という遺伝病を胎児が発症すると、産まれる前から大量の男性ホルモンが分泌される為、女の子でも脳が男性化する事が知られています。
この遺伝病の女の子はおてんばになる傾向があり、人形遊び等を好みません。
また、この時期に母親に何らかのストレスがあって、男性ホルモンの分泌が不充分だと男らしさが失われる事で同性愛者になると言う「同性愛ストレス説」があります。
しかし理論的な根拠に不明確な点が多く定説ではありません。
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