運動は誰にとっても必要ですが、若い人と高齢者では条件や、やり方が違います。
体の機能としては高齢者では脚筋力、柔軟性、歩行能力、持久力、平衡機能等の衰えが目立ち、特に下肢の衰えは70代では20代の60%しかありません。
中でも股関節外転筋力、足関節の背屈力や底屈力が一様に低下しています。
平衡機能も低下し、閉眼片足立では若者の20%しか出来ません。
従って高齢者では体力向上を目的とするよりもQOLを高める事に重点が移ります。
つまり筋力増強その物を目指すと言うよりも、神経筋回路を剌激したりバランス感覚を高める事で転倒(→寝たきり)を予防したり、全身の恒常性を維持する事が期待出来るのです。
また運動機能の高い高齢者ほど意欲や根気、勇気等を持っていて、不快、苦痛、不満、恐怖等に対する抵抗力も高いと言われているので精神面に与える影響も見逃せません。
運動としてはやはりウォーキングが一番ですが、やや早歩きを目指すのが良く、1週間当りの歩行距離が長いほど脚筋力は高くなります。
その場合、歩幅を広くすると地面からの反発力が大きく、膝や足関節に与える衝撃が大きいので初心者は無理に歩幅を広くしない様に気を付けなければなりません。脚筋力が付いて来ると自然に歩幅は広くなります。
お電話ありがとうございます、
鶴巻温泉治療院でございます。