大腸は中腔臓器であり、腸内には沢山の細菌が常在しています。
口から肛門まで、腸管は丁度ちくわの内側がそうである様に身体の中の外部環境である訳です。
口腔には、粘膜細胞やアデノイドや扁桃腺がある様に大腸にも外敵からの侵入を防御する為のリンパ組織が粘膜の下に沢山あります。そればかりで無く、大腸には腸神経系と呼ばれる神経細胞の集まりがあり、網の目のように張り巡らされています。
また、腸の粘膜には、脳下垂体や膵臓で作られるホルモンと同じ作用のあるセロトニンやソマトスタチン等の腸内分泌細胞があります。
これらの働きによって、日々複雑に変化する腸内の状態を一定にしているのです。腸の蠕動運動、水分のコントロールや様々な腸内殺菌による化学的な変化に対応する様子は、さながら、脳による身体のコントロールに匹敵する様に見えます。
正に神経系、ホルモン系、免疫系を備えた大腸は身体の中の独立組織であると言っても良いでしょう。
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