世の中の清潔志向で、巷には抗菌グッズが溢れています。台所用品は言うに及ばず、レストランのメニュー用紙にも抗菌作用のある材料が使われる様になりました。
これらの抗菌剤は化学物質ですから、それ自体の環境ホルモン的な作用が心配されています。
しかしそれと共に抗菌剤で細菌をコントロールすると言う事自体、大きな問題を抱えていると言えます。
そもそも抗菌剤を添加したからと言って、感染症が減るという確証はありません。
しかし、その抗菌剤によって細菌叢に変化が起こる危険性が高くなる事は確実です。
抗菌剤に弱い細菌は抗菌剤によって排除される事になりますが、抗菌剤に耐性を持つ細菌と競合していた場合、その耐性菌の繁殖を促す事にもなります。
その耐性菌が病原性の物であれば、病原菌だけが生き残る事になるのです。そうなればその抗菌グッズ自体が病原菌の温床となる訳です。
しかも、抗菌剤に耐性をもつ細菌遺伝子には同時に抗生物質の多剤耐性菌である事が多いので、抗菌剤にも抗生物質にも耐性のある細菌が生き残ってしまう事もあり得るのです。
そもそも生活の中から全ての細菌を取り除く事等は不可能なのですから、病原菌を除きつつ無害な細菌との共存を考えた方現実的かつ健康的だと言えます。
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