徳島県の鳴門山上病院では、お年寄りの美と若さを引き出す行事をしてます。多くの女性患者は身体が不自由で、車椅子の人も多く、痴呆症状がかなり進行した人もいます。
しかし週に一度、皆で集まって看護師たちが取り囲み、にぎやかにお化粧会を始めると、お年寄りの表情に活気が戻ってくるのが はつきりと分かるとか。
同病院で行なつた調査では、化粧療法を始めてから89%の息者に表情の変化が見られ、35%が身だしなみに気を使い始め、27%の人のオムツが取れるという結果が出たそうです。
また男性患者も毎朝寝まきから服に着替える等、身だしなみを整える事でかなり効果が上がるようです。
化粧が心を活性化する事は様々な研究からも裏付けられていて、浜治世・同志社大学教授(感情心理学)は、うつ病・精神分裂病・アルツハイマー病患者に対して化粧を施し、前後の表情の変化や声の周波数の変化、問いかけに対する応答率を調べる実験を行なっています。
そしてほとんどの人は化粧後に声の周波数が高く明るくなるという結果が出ました。アルツハイマー病患者にも試みたところ、全てに無関心で口をきくこともなかった患者が、洋服を買って欲しいと言い出したり、一人で買い物に出かける様になった人もいました。
また、一般の女性673人に対してのアンケート調査によると60%以上の人が化粧によって「積極的になれる」「自信が持てる」「エレガントに振る据える」と答えています。
女性にとって化粧は社会的なもので、前向きな生き方をしようとする意欲を呼び起こす、大切なセレモニーなのかもしれません。
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