不安や恐れ、怒りなどの感情の変化は相手の目をみる事で本能的に察知する事ができます。
犬嫌いの人が犬に吠えられやすいのも、目に恐れや不安が出る為に、犬に威嚇されると言います。
ところで、目だけでなくまばたき(瞬目)の回数が心理状態を反映しているという研究があります。
例えば、ストレスを強く感じている時は、まばたきは多発する傾向があります。このまばたきの回数が多ければ、それを見た人に神経質な印象を与えてしまいます。
1988年の米国大統領選挙前のテレビ討論で、互角の戦いをしていたデュカキスとブッシュの瞬目率を比較した心理学者トエッツがブッシュ有利の予想を新聞に書きました。
その予想は当たっのですが、ブッシュの方が瞬目率が低く落ち着いたイメージを与え、デュカキスは神経質で不安なイメージを有権者に与えた事が勝敗の分かれ目だと分析したのです。
また、トエッツは感情(快、不快)と注意の方向(外的一内的)の2要因が瞬目率に作用すると言う仮説を提唱しています。
それによると快感情と外的注意が瞬目を減少させ、不快感情と内的注意は瞬目率を増加させるとしています。
患者さんの瞬目で改善法に対する効果も分かるといえます。ちなみに、通常のまばたきは、日本人では、リラックスしてぼんやり正面を向いている時は1分間に平均20回です。
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