身体のバランスを保つには、目、内耳の前庭迷路や深部感覚の筋肉や関節の情報が正常に働いて、統合的に小脳で調節しています。
しかし、その中の感覚の情報がおかしくなると、バランスを失い情報に即した感覚や反射が出来無くなります。
その様な状態がめまいです。めまいは一般に平衡感覚器の内耳の障害によって起こると言われています。
特に周囲がくるくる回る様な回転性のめまいは内耳から来るもので命に関わるもので無いと説明されて来ました。
その代表的な疾患がメニエール病ですが、吐気、嘔吐、動悸、顔面蒼白等の自律神経症状や難聴、耳鳴り等の随伴症状が起こるのが特徴です。
原因は内耳の水腫(リンパ液の異常)と言われています。しかし、めまいの種類は回転性だけで無く、浮動性、動揺性、眼前暗黒感あるいは失神発作等があり、中には命に関わる病気の場合があります。
ふわふわした浮動感やゆらゆらする動揺性等は内耳の場合もありますが、中枢前庭系性や椎骨脳底動脈循環不全等でも起こります。
また、最近中高年の回転性のめまいには、一過性脳虚血性発作が増えています。
この症状は吐気、嘔吐、等の自律神経症状を伴いながら、内耳から来る耳鳴りや難聴等を示さ無いのが特徴です。
脳梗塞の前駆症状や動脈硬化や高血圧等で内頚動脈の流れが悪くなる間欠性内頚動脈不全等でも起こるので生活習慣病の患者さんのめまいには注意が必要です。
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