C型肝炎ウイルスは輸血や予防接種によって惑染し、30年以上もかかって、肝硬変から肝がんへと進行します。年間約3万5000人が肝がんで亡くなり、その8割がC型肝炎ウイルスによるものだとされています。
最新のC型肝炎のガイドラインによると、C型肝炎には大きく分けて、強力な1型ウイルスがいる場合(患者全体の75%)と、比較的弱い2型ウイルスがいる場合(患者全体の25%)があり、それぞれに大量ウイルス(血液1 mlあたり100万個以上)と少量ウイルス(血液1 mlあたり100万個以下)がいるケースに分けられ、その4種のケースに対して方法がやや異なってくるのです。
現在、C型肝炎療法の主役となるのが、従来からある「インターフェロン」、と抗ウイルス剤「リバビリン」と従来の薬剤より強力な「コンセンサスインターフェロン」です。
以前はどのケースもインターフェロンだけで対応してきたのですが、治験成績はよくありませんでした。インターフェロンは副作用も強く、患者の身体の負担が大きかったのです。
強力な薬剤が加わった結果、最も困難な1型ウイルスが大量にいるケースでは、以前は完全駆除は7%以下だったのが、30%近くに上昇しました。
このケースのガイドラインでは、インターフェロン十リバビリンを半年間、またはインターフェロン単独で長期投与(2年間)、またはウイルス量が多い場合はコンセンサスインターフェロンの選択もあり、となっています。
C型肝炎ガイドラインは毎年更新される予定で、これまで医療機関ごとに異なってきた方針を標準化し、ウイルスを排除できない患者の状態を悪化させず、副作用が少ない方法も盛り込まれています。
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