痛 風

尿酸は肝臓でプリン体が分解されてできる老廃物ですが、哺乳類一般にはこの尿酸を分解する酵素があります。

しかし、霊長類には酵素を分解する遺伝子が進化の過程でなくなり、尿酸は体内に溜まる事になりますが、この尿酸には抗酸化作用もあり活性酸素を処理する事で、長寿と関係があると考えられているのです。

しかしこの尿酸が過剰になると痛風を引き起こす事になります。

血清尿酸値中7.0㎎/dlを高尿酸血症といい、9.0㎎/dl以上になると痛風発作をいつ起こして不思議ではありません。

尿酸値を高める原因はプリン体合成の異常を起こす遺伝的な要因もありますが、やはり肥満、アルコール、激しい運動、ストレス等が最も影響します。

更に性格との間に関連かあるといわれています。

痛風の発症は40~50歳の男性に多いのですが、その年代は管理職等に就く事が多く、性格も積極的、活動的、攻撃的、責任感が強いといった傾向がみられます。

当然仕事の為に、暴飲暴食、運動不足等生活習慣も乱れがちになってきます。

最近の栄養学では肉類、卵類、魚卵等の食物由来のプリン体は体内で作られる尿酸の10~20%位、とごく一部である事がわかり、食事の内容は関係が無いと考えられていますが、カロリーを制限する事は大切です。

痛風患者の60%はがっちり型の肥満体で、肥済度が大きいほど尿酸値は高くなるからです。

運動は無酸素運動による激し過ぎる運動ではなく、速歩きや軽いジョギング等の有酸素運動をし、運動後に水分を多く摂り、尿量を増やして尿酸を尿中排泄してしまう事です。

またアルコールが分解されると尿酸が作られるので、尿酸値の高い人にアルコールは禁物です。

高尿酸血症の状態は動脈硬化が進行し、高血圧、心臓疾患等があれば更に悪化します。

検診で尿酸値が高めですといわれたら、生活習慣を見直す事が大切です。

鶴巻温泉治療院