昔、はしかは誰でもが罹患し、治れば終生免疫を獲得した病気でした。
多くは後遺症もなく治癒しますが、子どもの命さだめの病といわれたように、重症化しやすく、致死率も1000人に1人と、怖い病気である事は変わりません。
WHOのランクによると、1.制圧途上の国 2.集団発生予防期の国 3.流行がほぼ無くなった国の分類の内、日本は1にランクされていて、現在でも毎年10~20万人もの発生があります。
はしかは予防接種の効果が高いのですが、ワクチンの安定剤として使用されていたゼラチンがアナフィラキシーショックなどのアレルギー反応が問題となった事もあり、一時期より接種率が下がっています。
現在予防接種率は8割程度ですが、地域によって5~6割と格差が大きくなっている事から地域による麻疹流行の差が生じています。
現在は改良が加えられて副作用の報告は咸少しています。厚生労働省20年副反応報告例0件となっていますが過去脳炎・脳症の重篤な副作用が報告されています。
しかし自然感染の危険性はワクチンの副作用の危険性をはるかに上まわっています。
また予防接種率の低下により麻疹抗体を持たない成人も増え、成人麻疹も増えています。
抗体を持たない人の割合が5%を越えると集団感染の危険性が高まるといい、日本でも20代の成人麻疹の増加が問題になっています。
また最近の特徴では、重症化する事の多い1歳以下の麻疹発症も増えていますが、これは母親が抗体を持たない為に母のIgAが子供に行かないからではないかと考えられます。
ただ、はしかの予防接種を受けても完全ではなく、絶対はしかにかからないわけではありません。
そのため先進国では免疫を獲得したあともさらに免疫を増強する(ブースター効果)ために数年おいて更に予防接種を受ける複数回接種が一般的になっていて、その事がはしかの制圧に成功している要因といえるようです。
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