糖尿病では血流障害によって末梢の毛細血管の閉塞が起こります。そのため細菌などに対する抵抗力も落ちていて傷が化膿しやすかったり水虫や爪白癬症になりやすくなっています。
皮膚も弱くなり少しの刺激でも傷つきやすい状態になっています。
しかも神経障害があると触覚、痛覚、温感覚が鈍くなっているために怪我や火傷をしやすいのに、気付かなかったり、痛みを感じにくい為に放置して症状を悪化させてしまうのです。
この様に、分かっていても見過ごされやすいのが足の病変で、一寸した油断から潰瘍や壊疸等の重篤な事態を招いてしまいます。
糖尿病の人はいつでも足の病変が起こりえる事を念頭において置かなければなりません。
糖尿病に罹患して10年以上の人や腎透析を受けている人は特にリスクが高いので注意が必要です。
例えば爪切りして深爪しないように爪用ヤスリで手入れします。
タコやウオノメを放って置くと内部に損傷が起こって二次感染が起こります。
もちろん自分で削ったりする事は危険なので必ず皮膚科で手当てしてもらわなければなりません。
皮膚を無理に剥がしたり軽石等で擦ったりするのは厳禁です。
またケガをしても知覚しにくいので靴下は必ず履いておきます。出血が分かるような薄い色の靴下が適当です。
ただし重ね履きは血行を妨げるのでよくありません。
こうした足の病変の大きな原因としては靴ずれが大きいので、靴の選び方もおざなりにはできません。
入浴する時も温感覚が鈍くなっているので火傷防止の為に必ず手で確認してから湯船に入るようにします。
アンカやコタツは直接身体に触れて低温火傷の危険性もあるので暖をとるのにはふさわしくありません。
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