良い香りを嗅ぐと気分が落ち着く芳香浴や、精油をベースオイルで希釈して使うアロママッサージなど、アロマテラピーに人気があります。
それに使用される精油は100%天然だから安全だと考えがちですが、中にはアレルギー反応を起こす人もいます。
精油の化学成分の分子は、皮膚から吸収されて血液中に入ります。また、芳香浴も揮発した成分が肺に取り込まれる等して、全身に運ばれます。
この化学成分に花粉症、食物アレルギー、鼻炎、喘息、過敏症等の体質の人が接触性皮膚炎などのアレルギー反応を起こす可能性が高いのです。
マッサージオイルで精油を初めて使う場合にはパッチテストを必ず行い、感作性のある物質でないか検査することが大切です。
使用するオイルを1滴、腕の内側等の皮膚の薄いところに少し擦り込み、24時間おいて、赤くなったり、かゆくなったりしなければ大丈夫です。
しかし、パッチテストで安全でも5~7日経った頃から、アレルギー反応を起こす体質の人もいます。
精油に含まれる成分がアレルゲンとなり、抗体がつくられて抗原抗体反応が起るので、精油を使う場合にはアレルギー反応が起きていないか必ず確認する事です。
施術家も、精油が手の皮膚から吸収されたり、揮発した精油を呼吸と共に鼻粘膜から吸収し、長期間たえず暴露される事で、皮膚炎、頭痛、発熱、吐き気等のアレルギー症状を呈する事があります。
改善には抗原である精油から離れる事しかありません。
アロマの効果が注目されていますが、アレルギー体質の人や、敏感肌の人に使用する場合には注意することです。
また精油は大変種類が豊富で、中には高血圧等の慢性疾患や妊娠中など身体の状態で使用すると危険な精油もあるので、十分理解してから使用する事が重要です。
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