日本は世界の中でも自殺率が高い国です。 WHOの2014年の調査では90ヵ国中6番目、先進国の中では日本はトップといえます。
またどの国でも女性の自殺率は男性よりも少ないのですが世界的にみると日本の女性は自殺率が高く(3位)、先進国としては特殊な部類に入ります。
自殺者が最悪だったのは2003年、34.427人で、2016年21.764人で減少をしています。動機は健康問題がほぼ半数を占めていて動機の増加率としてはあまり変化はありません。
一方経済問題や勤務問題の増加率が高くなっているのは予想される通りで、無職の男性は職を持っている男性よりも自殺のリスクは10倍にも跳ね上がっています。
また中年の自殺が増えていますが、自殺率が最も高いのはやはり80歳以上です。北欧は福祉国家であるのに自殺が多いといわれていましたが、現在では日本より減少しています。
いずれも国レベルで自殺予防策がとられたためで、フィンランドでは関係機関のネットワーク形成、ワークショップの開催等40のプロジェクトが実施されて1割減少。
スウェーデンでは国立の研究・防止対策センターが作られ様々なプログラムが実行されて2割もの滅少がみられています。
アメリカを始め欧米でも様々な教育・啓発事業によって自殺率の低下に成果をあげています。
日本では新潟県松之山町が自殺予防の取り組みに成功していて、高齢者のうつ病スクリーニングを行う等の対策によって自殺率は3割も減少しています。
自殺の多くがうつ病と関係が深い事が認識されてきましたが、きちんとプログラムを組んで実行すれば厳しい経済状況の中でも確実に自殺は減らせるのです。
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