緩和医療とは、病気やその改善の過程で起こる様々な症状を和らげて日常生活をサポートするための医療です。
痛みを始め吐き気や食欲不振、だるさ等の身体症状を和らげるだけで無く、精神的ケアやリハビリ、家族を含む社会的援助までも含みます。
この緩和医療という考え方が定着しましたが、まだ誤解が多い様です。
というのも、日本では特に根治が優先されがちで、緩和医療を敗戦処理、終末期医療の様に理解されているのです。
一般にがん医療では手術を第一とし、抗がん剤、放射線療法等で徹底的にがんを叩く方法がとられます。
この根治至上主義が、副作用を仕方のない物とみなしたり、苦痛を伴う延命がいつまでも続けられという事態をもたらしています。
しかしがんの場合、転移の可能性や進行度合いからみても100%の完治は少ないというのが現実で、完治に向けた過酷な方法がかえって命を縮めたりQOLを著しく低下させている事も少なくありません。
多くの場合がんとは上手く長く付き合う事が大切で、更に医療とも上手く付き合う事がQOLを保つ事になります。
したがって、がんと分かった段階から緩和医療は根治と共に用いられるべきなのです。
■積極的緩和医療
・手術(消化管のバイパス手術等)・内視鏡療法・ 放射線療法・温熱療法・薬物投与
■支持的緩和医療
●痛みのコントロール
・鎮痛薬(NSAID→コデイン→モルヒネ)・ 鎮痛補助薬(抗てんかん薬、抗うつ薬)・神経ブロック・理学療法
●症状のコントロール
・薬物療法(抗生剤、吐き気止め、便秘・下痢薬、睡眠薬、抗不安薬等)・皮膚(褥瘡のケア等)・輸液・ 輸血・酸素吸入・穿刺や利尿(胸水や腹水のコントロール)など
●副作用の軽減
・吐き気のコントロール・骨髄機能低下のコントロール・放射線副作用のコントロール・モルヒネの副作用のコントロール
NSAID:非ステロイド抗炎症薬
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