前立腺がんの症状は前立腺肥大症と非常によく似ていて、頻尿や残尿感、尿の勢いが無いなどの排尿障害があります。
進行すると尿や精液に血が混じったり、更にはがん細胞が骨に転移して腰痛を起こす事があります。
前立腺肥大症と合併する事が多く、前立腺肥大症の約15%にがんが見つかるという報告があります。
前立腺がんかどうかの診断は直腸診で前立腺に硬いしこりがあるかどうかを調べ、生検で確認していましたが、現在では血液検査で腫瘍マーカーPSA(前立腺の細胞でつくられる糖蛋白)の前立腺特異抗原と超音波検査法を組み合わせて、簡単で詳しく分かる様になりました。
PSA値は血液中3.0ng/ml以下が正常で、進行がんだと2000~3000ng/mlにもなります。
療法はがんが前立腺内に限局していれば、ホルモン療法・放射線療法・外科手術(前立腺全摘手術=前立腺と精嚢腺全てを切除)から病期段階によって選びます。
がんが前立腺周囲に拡がってしまった場合はまずホルモン療法(男性ホルモンを抑制)を行って前立腺を萎縮させてから、外科手術や放射線療法を行います。
前立腺がんは日本人等アジア系には少ないがんで、欧州の白人やアフリカ系米国人には大腸がんや肺がんと並んで発生頻度の高いがんです。
世界各地の50歳以上の男性を調べてみると、欧米人・アジア人に関係無くどの人種でも30%という確率で前立腺にがん細胞が発見されます。
これは病的な臨床がんに成長するとは限らない潜在がんです。
日本人の臨床がんは10万人中5、6人ですがハワイやロサンゼルスに住む日系人は10万人中35~40人とアメリカ人全体と変わらない罹患率になります。
これはやはり食事と生活環境からきていると考えられ、今後の日本は食の欧米化と高齢化が重なって、前立腺がんが一層増えてくるものと考えられています。
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