ドライマウス

ドライアイ(乾き目)はよく話題になりますが、ドライマウス(口腔乾燥症)というのはあまり聞き慣れない用語だと思います。

文字どおり口腔の粘膜が乾燥する病気です。正常でも鼻詰まりや二日酔いの朝など、口の中にコケがこびり付いた様な感じになる事があります。

原因は唾液の分泌能力が障害されて起こりますが、初期には嘸下がしにくいとかしゃべりにくいなどの症状が現われてきます。

次に口腔の粘膜が傷付やすくなる為口腔の炎症等で痛みが出たり、時には灼熱感を伴う事もあります。

また、唾液の成分には殺菌作用がありますが、その機能低下により虫歯や歯周病などに罹りやすくなります。

原因で一番多いのが薬物の副作用です。風邪薬の鼻水を抑える抗コリン作動薬は鼻水ばかりで無く唾液分泌も抑えてしまいます。

それで鼻閉による口呼吸だけで無く、朝起きると口の中がコワコワになってしまうのです。

また、特に高齢者がこのドライマウス(一説には約40%という報告があります)になりやすいのは、常用している他の薬物が関与しているのです。

当然ながら高齢者は唾液分泌能力も低下していますので、それに加えて症状を悪化させてしまうのです。

例えば血圧降下剤、利尿剤、向精神薬、抗パーキンソン薬、鎮痛薬等がそうです。

また、高齢者は一般に喉の乾きを感じない為に脱水症状気味な人が多いので、充分な水分の補給も唾液を促す為には必要なのです。

原因はストレスと言われていますが、最近のデータでは口腔乾燥症が小学生に増えていると言う報告もあります。

いずれにしても、ドライマウスになってしまったら唾液分泌を促す為のガムや堅いスルメ、梅干、レモン水等の酸味のあるものを摂る事が必要です。

また、部屋には加湿器で一定の湿度を保つ事も高齢者では大切です。

更に、口腔を清潔にする為の歯磨きとうがいをしっかりやる事です。

鶴巻温泉治療院