ウイルスに効く薬は無いというのが一般的ですが、インフルエンザ関しては効果があるとされる薬が認可されています。
抗インフルエンザウイルス薬としてアマンタジン(製品名シンメトレル)という薬がありましたが、A型のインフルエンザウイルスにしか効かない事や、副作用が強い為に使用が限られていました。
その後認可されたザナミビル(製品名リレンザ)はA、B型全てのタイプのインフルエンザウイルスに効果がある事、ほとんど副作用がないという事で使用が盛んになりました。
発症後48時間以内だったら発症期間を短くすることができます。海外の臨床試験ではザナミビルを投与していると症状が軽い事、症状の緩和が早いこと、解熱作用が優れている事、インフルエンザによる合併症が少なくなる(抗生剤の使用が少なくて済む)こと、副作用がほとんど無い事、等が実証されています。
またウイルスの変異に影響されずに効力を発揮する事等の利点もあります。
予防的に使用しても有効です。ただこの薬は投与方法が経口ではなく、吸入する方法をとります。薬を吸入する方法は喘息以外にはあまり無いのですが、ザナミビルの場合吸入する事で薬が感染部位の気道に直接作用するので作用が早く、全身への影響が少なくてすむのです。
その後スイスのロシュ社から発売されたオセルタミビル(製品名タミフル)に今は代わり使用が頻繁になっています。
しかしオセルタミビル乱用により耐性の問題が明るみになり、抗ウイルス剤の本当の発現はまだ道半ばです。
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