心の悩みを一人で抱えきれなくて誰かに相談する時にいくつか選択肢がありますが、選ぶには注意が必要です。病院以外にも心理カウンセラーによる「心の相談室」と言った物から伝統的な寺院や教会、果ては新興宗教所やオカルトじみた講習会まであります。
最近の日本ではカウンセリングが一つのブームになっていて、アメリカの心理産業の市場の一部になっています。
確かに心の相談室や新興宗教でも、精神分裂病等の精神病は全く治せないものの、神経症等の治り方にはある程度の実績があったと精神医学会で報告がありました。
では神経症なら心理カウンセラーに、精神病なら精神科医に任せると言った振り分けが出来るのかと言えば、これは難しい問題で、一人の患者が神経症か精神病かと言う事を見分けるには、顕著な例を除いて精神科医でもある程度の時間の経過が必要です。
また症状が軽いから神経症、重いから精神病と言う単純な物ではありません。
心理カウンセラーが最初から心理的な問題だとみなして、心の悩みを持つ人に心理療法を延々と継続するのは、危険な事態になる恐れがあります。
心の悩みは必ずしも心理上の理由で起きるとは限らず、隠された精神病で投薬が効果的な症例の場合、時期を逃して症状を重くさせたり必要以上に長引かせたりする事があるからです。
また身体の他の病気からも精神症状は起きるので、総合的な医学知識と診断力が必要です。
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