更年期の時期に、更年期障害とよく似た症状が出る病気に慢性甲状腺炎(橋本病)があります。
自己免疫疾色の一つで免疫細胞が甲状腺を標的に攻撃する為甲状腺機能が徐々に低下して行き、甲状腺ホルモンが滅少して行きます。
同じ甲状腺の自己免疫疾患でも機能が亢進するとバセドウ病ですが、慢性甲状腺炎の方が数的にも多く、症状も他の病気と紛らわしかったりするので見逃されやすいので注意が必要です。
甲状腺ホルモンは新陳代謝を活発にするホルモンですから、これが不足すると体温が低くなって寒がりになり、皮膚は乾燥してカサカサで粉をふいた様になります。
心臓の鼓動も減り、便秘になります。
更に甲状腺ホルモンは精神の活動にも影響を与えている為気力が無くなったり、動きも鈍くなって来ます。
その為うつ病と間違われる事もあるのです。
また体内のあらゆる物質の代謝がゆっくりになっていますから、コレステロールの分解が遅くなり、高コレステロールになりやすくそれが動脈硬化や高血圧にも結び付いてきます。
甲状腺の機能低下はゆっくりと進み、一つ一つの症状は老化に伴う些細な物と見られる為、高齢者の場合は余計に見逃される恐れがあるのです。
上記のような不定愁訴も、更年期障害や老化の兆候としてだけで無く、甲状腺機能低下の可能性も考慮する必要があります。
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