最近STDという用語は一般的な言葉として浸透してきましたが、STDに深い関係のあるPIDという言葉は余り馴染みがありません。
PIDとは直訳すれば骨盤内の炎症性の疾患という事ですが、具体的には骨盤腹膜炎や卵巣卵管膿瘍、子宮内膜炎等の事を指します。PIDがSTDに関係があると言うのは、女性の場合STDは女性特有と言えるPIDを引き起こす事があるからです。
女性の生殖器は膣、頚管、子宮内腔、卵管というように、いわば外部に接しています。さらに卵管は腹腔にも開いています。
ですからSTDに感染した場合、これら外部に接しているも同然の臓器からの上行感染によって、骨盤内炎症性の疾患に移行し易い事です。
また月経の時、月経血は腹腔内に逆流する場合があります。子宮内でSTD等に感染していればこの月経血によって原因菌が腹腔内に入りやすくなりますから、月経もPIDの発症に影響していると言う事になります。
卵管が障害されると卵管周囲癒着や受精卵の輸送が上手く行かなくなるなどの機能障害によって不妊になる事もあります。
クラミジア等が増殖を繰り返して菌の量が増えたりすれば、骨盤内だけの炎症に留まらず上腹部にまで達する事があり、女性のSTDは男性より深刻だとも言えます。
お電話ありがとうございます、
鶴巻温泉治療院でございます。