血圧は動作や姿勢を変えるだけでも、簡単に変化します。体位の中で一番血圧が低いのは仰臥位(仰向けになった状態)ですが、真っ直ぐ立った状態(立位)では少し血圧が上がります。これは身体を支える為に大腿の筋肉が緊張し、脚の血管も収縮し、血圧が下がらない様に交感神経が緊張して血圧を上昇させるからです。ところがもっと血圧の上がる姿勢はしゃがみ込む姿勢(蹲踞ソンキョ)で、大腿部が下腿部で圧迫され、末梢の血管が圧迫され、末梢血管の抵抗が上昇して血圧を上げるのです。それに身体を支える筋肉の緊張度はしゃがむ方が立つより高く、交感神経の緊張もより強く血圧に影響します。戦いの前に蹲踞の姿勢を取るものには相撲や剣道がありますが、この姿勢を取る事によって、適度な筋緊張を保ち闘争の意欲をかき立て、試合中の動きを良くすると考えられるのです。
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