がんと心理社会的側面: サイコオンコロジー

 

がんに対する心理社会的研究は、比較的早い段階から進められており、1950年にニューヨークのがんセンターで精神科研究ユニットが開設されたことが始まりとされています。その後、社会の要求に応じて、1960年代初頭にはがんの告知が年々増加し、1977年にはアメリカで98%の告知率に達しました。

がんの告知が一般的になるにつれ、精神的なケアの必要性が生まれました。日本でも1986年には「日本臨床精神腫瘍学会」が結成され、その後「日本サイコオンコロジー学会」と改称され、現在に至っています。

サイコオンコロジーは、インフォームドコンセント、術前の不安、術後の生活の質、情緒状態とがんの経過、痛みに関する対策、緩和ケア、ホスピス、尊厳死、家族へのケアなど、がんによる社会的・心理的な様々な問題を包括しています。

最近の統計によると、がん患者の3~4割の人がうつ病や適応障害に、がんの末期には意識障害を伴った「せん妄状態」を始めとして、約7割の患者が精神疾患を併発していることが分かっています。

また、情動の安定ががん患者の生存期間を延ばすことがよく知られており、その研究の中で「精神神経免疫学」という基礎医学的な方法論も確立されてきています。

10歳の子供でも理解できるように、以下のように文章を簡潔化してみました。 「がんと心の病気についての研究があります。昔からやっていて、アメリカでは告知することが当たり前になっています。日本でもがんの治療のとき、心のケアをすることが大事だと考えられるようになりました。がんになると、心の問題が出ることが多いです。

鶴巻温泉治療院