脳の中で記憶と深く関与している部位は海馬、側頭葉、被殻、扁桃体、尾状核等です。
記憶といっても“東京は関東地方にある”と言う様な知識としての記憶から、五感や感情を伴う個人的な記憶まで様々です。
当然、記憶の内容によって記憶の保管場所も変わります。
記憶の中心の海馬は側頭葉の皮質の下にある器官で、大脳の新皮質のほぼ全てのエリアと結ばれていて新しい情報がそこを中継して行き来しています。
この海馬が損傷を受けると、新しい事は全く記憶できなくなりますし、それまでの記憶も影響を受けます。
また、海馬は空間記憶を保存しており、地図等を思い描く事ができます。
側頭葉の新皮質には強く印象が残って何度でも思い出すと言う様な長期記憶が納められています。
この長期記憶は海馬から側頭葉の皮質の色々な場所に記号化されて送られているのです。
前頭葉は記憶の想起を促しますが、皮質に点在している記憶が、その想起によって集まり、より全体的なイメージとして脳裏に浮かぶのです。
また皮質では“ビールは苦い。苦いのはホップがあるから。ホップは植物の実である”と言う様な場合、“ホップ”は意味記憶として保管されています。
ホップはそのまま独立して知識として残っていきます。
被殻は小脳と共に、ゴルフの仕方や自転車の乗り方といった手順記憶が保存される場所です。
また、扁桃体では恐怖やフラッシュバックなど情動的なショックを受けた記憶が保存されています。
尾状核ではいわゆる本能の記憶が保管されているといわれています。
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